美術館めぐり


2年前に私が絵を描こうと思い立ったそのきっかけとなった本。
「写実絵画とはなにか?」(安田茂美、松井文恵共著 生活の友社)
本で紹介されていた絵の中でも特にお気に入りの一枚。
写実絵画 生島浩さんの「5:55」を観に、ホキ美術館へ行ってきました。

最寄り駅はJR外房線 土気(とけ)駅
東京駅からだとJR京葉線快速で約60分。
JR総武線快速~JR外房線快速乗り継ぎで約70分弱。
美術館まではバスもありましたが、天気がよかったのでゆっくり20分くらい歩き・・・
昭和の森公園の近くに、それはありました。

残念ながら、絵画は撮影禁止でしたが、
生島さんの絵以外にも、惹きつけられる絵が沢山ありました。
個人的には、五味文彦さんの風景画「樹影は蒼く匂う」
原雅幸さんの風景画「モンテプルチアーノ」に特に心惹かれました。
あんなふうに自分も表現できたらなあと。
そのほかの作家の絵画にもただただ感動。

そして、流線型をした地上1階、地下2階の美術館は、建築物としてもとても興味深いものでした。
美術館では珍しい、自然光をふんだんに取り入れた回廊式のギャラリー
(一般的に、陽光に含まれる紫外線は絵画を劣化させるため美術館や博物館では好まれません)。

壁にピクチャーレールを使用していないためすっきりとした展示ルーム。
流線型の壁や柔らかな照明と、握りやすい階段の手すり。
長い回廊を歩き続けても疲れないように床にはゴムチップを使用しているのだとか。

階段の上の天井のカーブは実は建築基準法で必要な防煙垂れ壁の役目を果たしており、
館内の雰囲気を損なわないよう追求した結果の形だそうです。
実に素晴らしいです。

なお、2019年10月に発生した千葉県豪雨災害の際、当美術館は浸水被害にあい、
地下2階の電気室や収蔵庫が水浸しに。収蔵作品約100点に被害を受けたそうです。
その後の改修工事で、電気機械室を地上階へ移し、浸水防止措置もしたとのことでした。

それにしても、空中に浮かぶように30mも張り出した展示室は一層目を引きますね。
揺れを抑える制振ダンパーが先端部分などに施されているとのこと。
人物、静物、風景と様々な写実絵画はもちろん大満足でしたが、
建築に興味のある方にもとてもおすすめな美術館です。
絵画以外の建物の様子をいくつか撮影してきました。

ミュージアムショップのコーナーには、他の美術館では見たことのない、
面白いグッズが沢山あり、たいへん興味をそそられました。


現在は、常設展に加え、第5回 私の代表作展も開催されています。
(下記は、当日、美術館でいただいてきました)

写実絵画専門の美術館は世界でもまれだそうです。
写真では味わえない世界。約40名の作家による写実絵画の名品約120点が常時楽しめます。
美術館近くの昭和の森公園は広大で、緑、花、鳥など、自然が楽しめます。
もうすぐ桜が咲き始めると思います。
天気の良い日に、ぜひ訪ねてみてください。

ホキ美術館 
所在地:千葉県千葉市緑区あすみが丘東3‐15(駐車場の台数も多数)
Tel.043-205-1500
最寄り駅:JR外房線 土気(とけ)駅

開館時間:午前10時~午後5時30分
休館日:火曜日(ただし火曜日が祝日の場合は開館、翌日が休館)
入館料:一般1,830円/高・大学生・65歳以上1,320円/中学生910円

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