戦略的に縮む
「未来の年表 人口減少 日本でこれから起きること」
「未来の年表 業界大変化 瀬戸際の日本で起きること」
著者の河合雅司さん(作家・ジャーナリスト)は、人口減少を克服するための方策として、「戦略的に縮む」ということを提言されています。
「戦略的に縮む」・・・7年ほど前に「未来の年表 人口減少 日本でこれから起きること」を初めて手にした当時、この言葉がなぜか私の心にストンと入ってきました。
捨てるものは捨て、残すものは徹底的に良くする。
集中的に資本や人材を投下する。
これは直接的には社会やビジネスの話ですが、私自身の老後を踏まえた生活や将来に、極めて重なる点があると感じたのです。
以後、私も老後を考え、自分の生活を段々と戦略的に小さく、コンパクトにまとめていきたいと思うようになりました。
もちろん、元気に働くこと、家族や知人と愉しく過ごすこと、走ること、絵を描くことなど、基本的に自分が前向きになれることはできる限り続け、発展させていくつもりです。
そんななか、今日12月7日、母の三回忌を兄弟(私は4人兄弟の3番目で男ひとり。つまり長男)夫婦やごく身近な親類で行いました。
法要後の会食では、もう故人を偲ぶというよりは、楽しく昔を語り、お互いの近況で盛り上がるといった雰囲気。
特に、ワンマンで手を焼いた父や、亡くなる直前まで優しかった母の話題でにぎやかに。
法要はお寺で行いましたが、そのお寺は都内にあるビルで、お墓も4階にあります。
ビルのお寺。お墓は4階・・・
私は、50歳ころから仕事の都合で都内を7回引っ越ししています。
最初に実家を離れた際には、将来、退職後は実家を継ぐつもりでした。
しかし、10年近く、都内を転々としているうちに、様々なサービスが身近で叶う東京にすっかり馴染んでしまい・・・
6年ほど前、父の生前に「実家じまい」をし、終の棲家を都内に求めたのでした。
行動範囲をコンパクトに。
戦略的に縮むことの始まりです。
その際、同時に手をつけたものが「墓じまい」。
自分と妻の意思だけで決まる終の棲家は、財布とにらみ合いながら、クルマを手放すことと引き換えに、駅やスーパー、病院などがほど近くにあり、老後の生活に支障をきたさない場所を探しました。
もちろん、趣味のランニングがしやすいことも私にとってはとても重要です。
一方、夫婦だけで決断できる住居と異なり、兄弟や親戚、お墓との関係など、様々な物事が絡み合うのがお墓。
お墓を移すまでには多大な時間と労力がかかり、紆余曲折ありました。
しかし、無事、平塚にあった墓をしまい、都内のお寺に移したのです。
それまでは、都内から車で片道1時間半から2時間ほどかけて遠路平塚へ墓参りに出かけていました。
現在は、自宅から電車一本で15分の駅近くのビルの中。平塚駅からも東海道線沿線上。
雨風も暑さ寒さも心配することなく、会社の帰りや思い立ったときにいつでもお墓参りが可能です。
将来、都内に住む娘や息子の代になっても、墓参りやその管理で困らせないよう永代供養に。
父が亡くなって6年、母も2年。
両親が亡くなってから、自宅にある小さな仏壇も、より身近で大切なものに感じるようになりました。
妻が朝の炊き立てのご飯を備えてくれる。
故人の写真を眺めながらお焼香。
亡くなった両親や私を可愛がってくれた祖母を思う気持ちも、より強くなったような気がします。
歳をとるとはこういうことなんでしょうね。
三回忌の法要…兄弟家族らと仲良く楽しい時間を過ごすことができました。
父も母も喜んでくれているかな。
行動範囲をコンパクトに。
少しずつ、戦略的に縮んでいく。
墓じまいについて興味のある方、悩んでいる方、下記の私のブログをご覧ください。
「墓じまい」について考える…
終の棲家探し(マンション購入)…
ヒロの人生後半お役立ちブログ…
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