十数年前にSNSで素敵な一輪挿しのオブジェを見つけました。
HANAHANA…建築家の妹島 和世(せじま かずよ)さんがデザインし、イタリアの家具メーカーdriade社が製作・販売。
妹島和世:建築界のノーベル賞とも称えられるプリツカー賞の受賞者で、国外の作品として、ルーヴル・ランス(ルーヴル美術館の分館)など。
また、国内のものとしては、金沢21世紀美術館、ディオール表参道など多数。
欲しい。でも価格はなんと12万円。とても買えない…
ならば自分で作ることはできないか。
でも、妹島さんの作品はステンレススチールを溶接したもので、素人ではとてもマネできない。
そうだ!エアコンの冷媒管の銅管をろう溶接することなら自分にもできる。
ろう溶接:専用の溶剤を銅管などの接合部に塗り、溶融金属の針金をガスボンベのバーナーで熱して溶着させるもの。
作品の設計図を作り、ホームセンターや雑貨店で材料を買い揃えて。
銅管を寸法どおりに切断し、ろう溶接をして銅管の幹と枝を作り…
練ったセメントを入れた植木鉢に植え込み、造花を挿したら出来あがり。
FLOWERSと名付けました。
この作品は、HANAHANAと同様に高さが160㎝もあり、平面的な作品です。
★嬉しいニュースが飛び込んできました!
妹島和世さんが、令和6年度の文化功労者(我が国の文化の向上に、特に功績顕著な方々を顕彰するもの)に選ばれ、11月5日、顕彰状を授与されました。 https://architecturephoto.net/219051/
HANAHANAはステンレス管の先にガラスの試験管が取り付けてあり、水を注いで生花を挿す一輪挿しです。
一方、私のFLOWERSは、水やりや生花の交換をしなくてもよいように、銅管の先に造花を挿すことにしました。
その後、置き場所の問題で、幹や枝の銅管をくねらせスリムな形状に変えてみました…FLOWERSⅡ。
造花も薔薇の花に統一。
そして今回、さらに銅管の幹と枝を短く剪定して、コンパクトなものに・・・FLOWERSⅢ。
吉祥寺で見つけた和紙で作った深紅の蝶をふたつ飛び回らせて。
たまに、薔薇のオードトワレをひと吹き。
季節や天候に関係なく、日々、香り漂う花々を楽しんでいます。
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