アバターと共生する未来社会(石黒浩)~NHK ACADEMIA


今日3月15日は、午後3時から
NHKのオンライン収録に自宅から参加。

(残念ながら、当日の映像等はSNSへの掲載が禁止されていますのご紹介できません。)

講演者は、日本のロボット工学者で、
アバター研究の第一人者である
大阪大学の石黒浩教授

2時間の講演は前半と後半に分かれ、
それぞれ講義の最後に質問コーナーが。

私は、後半の最後の質問者に選ばれ
先生に直接お聞きすることができました。

もしも運が良ければ、(多数の応募の中から当選し、
質問で指名されたことだけでも十分に運が良い?)

私の質問は…
「人間は、その時々の感情や体調など、
様々な要因に影響を受け、あるいは、
相手に応じて、時に相手を慮ったり
忖度したりして会話をします。

これらも人間らしさの一つですが、
一方で、アバターがこれらに影響されず、
合理的・効率的に冷静に物事を捉え、
対応することができるものだとすれば、
失敗を恐れたり、正常化バイアスに
影響されることもなく、結果的に
事故防止にもつながると思います。

しかし、これでは、いつまで経っても、
アバターは人間には近づけないという
矛盾があるように思いました。

人間の心理を理化し、人間に近づくためには、
これらの人間の弱点を含め、アバターに
取り込む必要があると思うのですが、
先生はどのようにお考えでしょうか。」

といった内容。

石黒氏の回答は…

4月16日(水)、23日(水)午後10時30分~11時
再放送4月22日(火)、29日(火・祝)午後3時5分~3時35分

いずれもEテレで、ちょこっと登場するかも知れません。
楽しみ楽しみ‼
(でも、だいぶ収録時間と放送時間に乖離があるので…)

オンライン収録、十分愉しめました。

さて、以下、講義内容の概要をご紹介。

***

最近、AIアバターの社会普及が進んでいる。

アバターとは、
単なるデジタルキャラクターではなく、
現実世界でも遠隔操作やAIによって実際に働く分身のこと。

かつてロボット技術の発展とともに
研究が進められた「遠隔操作ロボット」が進化し、
個々人の個性や能力を拡張するツールとして、
アバターが登場。

見た目や年齢、性別といった制約を超えて、
自分の別の姿で様々な活動ができる。

そんな未来が到来しそう。

石黒氏は、アバターを用いた
共生社会のビジョンについて提示。

今から四半世紀後の
2050年を見据えた未来では、
学校の先生やセキュリティガード、
さらには遠隔医療や家庭教師としても、
アバターが活躍する時代が
到来すると予想。

アバターは肉体的な制約や
地域・国境の壁を乗り越え、
誰もが平等に働き、学び、交流できる
そんな社会を実現する鍵
と考えられている。

多様な価値観が尊重され、
個人の能力が最大限に引き出される
新しい働き方・生き方が提案されている。

大きな挑戦として、
MOON SHOT(ムーンショット)という
組織で、アバター研究も。

MOON SHOTとは、
既存の枠組みを超えた画期的な研究開発を指し、
石黒氏自身の実践的な研究活動や実験、
遠隔対話ロボットの実用化実験などが
行われている。

これらの取り組みは、感染症対策の現場や
大型複合施設での応用例を通じて、
アバター技術がどのように社会に実装され、
効果を上げるかを示しており、
未来への可能性と課題を明確にしている。

さらに、技術を実際の社会に
落とし込むための取り組みとして、
AVITA(アビタ)のプロジェクトも。

AVITAは、オリジナルのアバター制作や
実社会でアバターを活用した接客サービスなど、
多角的な事業展開を行っている。

石黒氏は、技術開発だけではなく、
企業や実社会との連携が
極めて重要であると説く。

企業と連携した実証実験や
プロジェクトの成功事例を通じて、
未来社会でのアバターの普及と可能性を
具体的に示している。

また、アバター技術の普及に伴い、
倫理的な問題や課題の出現も考えられる。

アバターが人間の代わりに働く社会では、
「本物」と「仮面」との境界や、
匿名性、偽名労働の問題

さらには著名人そっくりの
アバターの活動制限
など、
様々な倫理的議論が必要となる。

4月13日から開催される大阪・関西万博では、
アバターと人間との共生社会がどのように、
政治や経済、人間関係などに関わっていくか。

これからの技術と倫理のバランス
未来への展望と共に、紹介する予定。

アバター技術は、単なるSF的な未来の話ではなく、
すでに現実の社会実装が進んでいる技術であり、
その普及がもたらす可能性は計り知れない。

これからの社会では、技術と倫理、
個々の自由と社会全体のルールが
どのように調和していくのかを、
考えていく必要がある。

***

石黒氏は、研究を通して、
人間とは何か、
そしてテクノロジーとの融合によって
私たちの生き方がどう変わるのか

問いかけています。

番組終了間際に、
司会のアナウンサーから、
今回の講演の感想について聞かれた石黒氏。

「普段の講演会と異なり、
今日はオンラインということで、
聴いている方の顔を観ながら話せない状況

やはり、私は人の顔を見て話すのが好き
その表情や特徴などの人間らしい形があるから、
話しやすいのだなあ
と、
あらためて感じました。」

といった言葉が印象的でした。

やはり、アバターでない
「直接対面」の必要性も高いのですね。

石黒先生の人間らしさを垣間見て、
ちょっと安心しました。

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