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アバターと共生する未来社会(石黒浩)~NHK ACADEMIA テレビ放送&私ヒロもちょこっと登場


NHKアカデミア3月14日公開収録
「石黒浩 ロボットとの共生が社会を変える」
の前半部分が、4月16日22時30分から
NHK Eテレで放送されました。

石黒教授の講義の最後の部分に質問コーナーがあり、
私ヒロが質問者(3人のうち最後)として登場

(29分の放送時間内で25分40秒から27分52秒の間に
画面に何度か出てきます)

番組内では「東京のヒロさん」で紹介されています。

SNSで「NHK+」で検索。
「☆番組まとめリスト」⇒「#大阪・関西万博」

「NHKアカデミア 石黒浩 ロボットと共生が
社会を変える 4/16(水) 午後10:30~」

注意)上の画像の▷を押してもビデオは始まりません。

講演者は、日本のロボット工学者で、
アバター研究の第一人者である大阪大学の石黒浩教授

2時間の講演は前半と後半に分かれ、
それぞれ講義の最後に質問コーナーが。

私は、後半の最後の質問者に選ばれ
先生に直接ご意見を伺うことができました。

私の質問は…
「人間は、その時々の感情や体調など、
様々な要因から影響を受け、また、相手に応じて、
時に相手を慮ったり忖度したりして会話をします。
これらは人間らしさの一つだと思います。

一方で、アバターがこれら(感情、体調、相手)
に影響されず、合理的・効率的に物事を捉え、
対応することができるものだとすれば、
失敗を恐れたり、正常化バイアスに影響されることもなく、
結果的に失敗や事故を防ぐことにもつながると思います。

しかし、これでは、いつまで経っても、
アバターは人間には近づけないという
矛盾があるように思うのです。

アバターが人間の心理を理解し、
人間に近づくためには、これらの人間の弱点を含め、
アバターに取り込む必要があると思うのですが、
先生はどのようにお考えでしょうか。」

といった内容。

なお、実際の放送時には、
私の質問内容はかなり短く編集されていました。

放送時にテロップで流された質問の要点は、
「Q アバターに人間の弱点も取り込むべき?」
でした。

上の画面は、石黒教授に質問する私ヒロ

石黒氏の回答は…

「それは、どういう場面で使うアバター
を作りたいか
ということだと思います。

例えば、友達になるというアバターを作りたい場合には、
色々な人の感情を理解し、共感して、
一緒に笑ってくれるとか、泣いてくれるとか、
そういった要素を取り入れて、すごく人間らしい
アバターを作ることが必要であると思うし、
私は表面的にはそれは実際に作れると思っています。

今の大規模言語モデルは、細かく指示すれば、
そのようなこともかなりしっかりと対応できる
レベルにはあります。

目的に応じて、淡々と仕事をするアバターを
作ることもできれば、感情豊かに話す
アバターを作ることもできるのです。

ただ、感情豊かに話すアバターを作るためには、
そもそも「感情とは何か」や「感情を理解する
といったことはどういうことか
」ということについて、
さらに研究を進める必要があります。

私は発明や発見といったものが、全て合理的に
起こっているとは思っていませんし、
様々な人とのコミュニケーションを通じて、
その中で新しい発見が起こったりもします。

人間というものは合理的な通信というか
コミュニケーションだけで人間関係を
作っているわけではない
ので、感情だったり、
もっと何か言葉で表現できないもので繋がっていて、
そこに人間社会の複雑さというか、人間社会の可能性
みたいなものが含まれているのだ
と思うのです。

そんな点についても、研究を進めています。」

さて、以下、講義内容の概要をご紹介。

***

最近、AIアバターの社会普及が進んでいる。

アバターとは、
単なるデジタルキャラクターではなく、
現実世界でも遠隔操作やAIによって
実際に働く分身のこと。

かつてロボット技術の発展とともに
研究が進められた「遠隔操作ロボット」が進化し、
個々人の個性や能力を拡張するツールとして、
アバターが登場。

見た目や年齢、性別といった制約を超えて、
自分の別の姿で様々な活動ができる。

そんな未来が到来しそう。

石黒氏は、アバターを用いた
共生社会のビジョンについて提示。

今から四半世紀後の
2050年を見据えた未来では、
学校の先生やセキュリティガード、
さらには遠隔医療や家庭教師としても、
アバターが活躍する時代が
到来すると予想。

アバターは肉体的な制約や
地域・国境の壁を乗り越え、
誰もが平等に働き、学び、交流できる、
そんな社会を実現する鍵と考えられている。

多様な価値観が尊重され、
個人の能力が最大限に引き出される
新しい働き方・生き方が提案されている。

大きな挑戦として、
MOON SHOT(ムーンショット)という
組織で、アバター研究も。

MOON SHOTとは、
既存の枠組みを超えた画期的な研究開発を指し、
石黒氏自身の実践的な研究活動や実験、
遠隔対話ロボットの実用化実験などが
行われている。

これらの取り組みは、
感染症対策の現場や
大型複合施設での応用例を通じて、
アバター技術がどのように社会に実装され、
効果を上げるかを示しており、
未来への可能性と課題を明確にしている。

さらに、技術を実際の社会に
落とし込むための取り組みとして、
AVITA(アビタ)というプロジェクトも。

AVITAは、オリジナルのアバター制作や
実社会でアバターを活用した接客サービスなど、
多角的な事業展開を行っている。

石黒氏は、技術開発だけではなく、
企業や実社会との連携が
極めて重要であると説く。

企業と連携した実証実験や
プロジェクトの成功事例を通じて、
未来社会でのアバターの普及と可能性を
具体的に示している。

また、アバター技術の普及に伴い、
倫理的な問題や課題の出現
も考えられる。

アバターが人間の代わりに働く社会では、
「本物」と「仮面」との境界や、
匿名性、偽名労働の問題、
さらには著名人そっくりの
アバターの活動制限など、
様々な倫理的議論が必要となる。

4月13日から開催される大阪・関西万博では、
アバターと人間との共生社会がどのように、
政治や経済、人間関係などに関わっていくか。

これからの技術と倫理のバランスも
未来への展望と共に、紹介する予定。

アバター技術は、
単なるSF的な未来の話ではなく、
すでに現実の社会実装が進んでいる技術であり、
その普及がもたらす可能性は計り知れない。

これからの社会では、技術と倫理、
個々の自由と社会全体のルールが
どのように調和していくのか
を、
考えていく必要がある。

***

石黒氏は、研究を通して、
人間とは何か、
そしてテクノロジーとの融合によって
私たちの生き方がどう変わるのか

問いかけています。

今回の番組終了間際に、
司会のアナウンサーから、
今回の講演の感想について聞かれた石黒氏。

「普段の講演会と異なり、
今日はオンラインということで、
聴いている方の顔を観ながら話せない状況。

やはり、私は人の顔を見て話すのが好き

その表情や特徴などの人間らしい形があるから、
話しやすいのだなあと、
あらためて感じました。

といった言葉が印象的でした。

やはり、アバターでない「直接対面」
の必要性も高いと認識
されているのですね。

石黒氏の人間らしさを垣間見て、
ちょっと安心。親しみを覚えました。

それと、番組中で、滑らかに「自分の意見」を
言う石黒氏のロボット
と、ロボットにどんどん
似ていくように感じる石黒氏
を見ていて、
なんだか不思議な感覚を持ちました。

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