マンションを選ぶにあたっては、希望のすべてを実現することは不可能です。
しかし、それらをあらかじめすべて書き出し、予算や必須項目などを考慮し取捨選択をすることで、後悔のない物件選びが可能になります。
私の場合、一戸建ての実家を手放す際に、物件が駅から遠く、売却に多くの時間と手間、経費が掛かってしまいました。
それまで都内で7回の転居をしてきましたが、戸建て、低層集合住宅、マンションなど、様々な住居形態を経験した結果、駅から近くコンパクトで将来売却もしやすいという点で、終の棲家(ついのすみか)としてマンションを購入するということに至りました。
選定にあたっては、特に次の3点にこだわりました。
1.できる限り駅近の物件
理由:
50歳代終盤だったため、近い将来の安全安心を考えて、クルマを必要としない生活にしたい。
また、将来、老人ホーム等へ移る際にマンションを売却しやすいよう、価値が下がりにくい物件にしたい。
2.歳をとっても楽に生活できて、楽しめる街
理由:
ウルさい環境はごめんですが、店舗や公園などがほど近くにあり、適度ににぎやかな街に暮らしたい。
また、坂や階段などが少なく移動に苦労しない生活環境にしたい。
3.高層でないマンションの3階~4階の居室
理由:
2013年の東日本大震災の際に、高層建築物でエレベータ停止事案や電気・水道等の設備が使用できない事案が多数発生しました。
また、2019年の台風による豪雨災害の際に、川崎市武蔵小杉の超高層マンションが水害で被災し、改修に長期間を要した事案が発生しました。
私は長らく建築・防災の仕事をしてきており、これらの災害の際には現地に赴き、自分の目で確認してきました。
そんな経験から、防災面を考慮してタワーマンションではなく、中低層マンションで、かつ、防犯面で概ね安全(1階、2階は避けたい)、地上の音や虫の害の影響の少ない階に暮らしたい。
結果として、私の場合は「立地」が一番のポイントとなりました。
インテリアや設備などは住んでからいくらでもリフォームできますが、「周囲の環境」を含めた「立地」については、後から自分ではどうにもなりませんから。
将来かかるクルマのランニングコストや安全安心を、少しでも有利な「立地条件」に置き換えました。
私がマンションを購入する際に作成した「マンションチェックシート」(word文書)を下記に掲載しました。
自分の場合に置き換えて、オーダーメイドのチェックシートを作り直してみてください。
自分の希望が詰まったシートを片手に色々な物件を回り、販売会社の担当者に希望を伝え質問していくうちに、取捨選択が進み、どんどん自分(家族)の”思い”が明確になって、ゴールに近づいていくと思います。
その過程は、結構楽しめますよ!
また、特に、中古マンションは、“事前にチェックしておきたいこと”のうち、多くのものを“現物”として確認することが可能です。
何度も現場を見てチェックしてください。