
心がふるえる場所。スレイマニエ・モスク(スレイマニエ・ジャミィ)
オスマン朝が最も繁栄した時代の君主スュレイマン大帝が造らせた寺院。
完成は1557年。
金角湾を見下ろす高台に建ち、
建築はトルコ最高の建築家といわれるミマール・スィナン
ブルーモスクやアヤソフィアの陰に隠れがちですが
ここも本当にすごい
静かで、美しくて、なんだか心が洗われるような場所でした
丘の上にどーん!と立っていて
近づくにつれてそのスケールに圧倒されます
「まるで映画のセット!?」と言いたくなるくらい
完璧なシンメトリー
敷地内に入ると、ちょっとした庭園のような中庭があって
すでに空気が違う感じ
イスタンブールの喧騒からふっと切り離されるような
不思議な静けさに包まれます
敷地に入ると、中央には礼拝の前に身を清める泉亭が
中に入った瞬間、思わず「うわ…」って声が出ました
ドームの高さ、ステンドグラスの光、繊細なアラベスク模様
そして、巨大なシャンデリア
ステンドグラスから差し込む光が美しい
特に、ミフラーブ(モスクの礼拝堂内部にある壁の窪みで
イスラム教徒が礼拝する方向(キブラ、メッカのカアバ神殿の方向)を示す装置)
の側のステンドグラスは格別の美しさ
写真じゃ伝えきれないけど、とにかく
「美しい!」「素晴らしい!」以外の言葉が出てこない
クルアーン(コーラン)の一節を書道の大家
アフメット・カラヒサルが書き上げた館内に見られる
金文字のカリグラフィーも素晴らしい
光がまた凄いんです。大きな窓から差し込んだ自然光が
赤い絨毯の上にふんわり落ちていて
まるで天井から祝福されてるみたいな雰囲気
宗教とか関係なく、思わず手を合わせたくなる気持ち、わかります
奥では信者の人たちが祈っていて
観光地というより「信仰の場」なんだなって
ちゃんと感じさせてくれる空間でした
私も邪魔しないように、静かに目を閉じ
その空気を共有させてもらいました
スレイマニエ・ジャミィは、観光名所ではあるけれど
決して“派手”じゃない。
でも、その静けさや、空間の美しさに触れると
心の中にスッと何かが入ってくる感覚がありました