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豊川稲荷で吉祥に出会う…七福神と豊川吒枳尼真天(とよかわだきにしんてん)


豊川稲荷東京別院へ

よく晴れた週末
妻と赤坂御苑のすぐ東隣りにある
豊川稲荷東京別院

境内に足を踏み入れた瞬間
静けさと賑わいが同居したような
独特の空気に包まれて思わず深呼吸

参道の先に広がる景色はまさに
“これぞ豊川稲荷”という重厚さ

境内を歩いてみると
驚くほど沢山の神さまや
仏さまが所狭しと祀られています

七福神愛染明王摩利支天
吒枳尼真天(だきにしんてん)

そして豊川稲荷といえば外せない
お狐さん の姿もあちらこちらに

どこを見ても表情や雰囲気が豊かで
散策するだけでも
小さなテーマパークへ来たようで
楽しくて仕方ありません

弁財天でお金を清める

今回の参拝で特に印象に残ったのが
弁財天でのお金洗い

真っ赤な「豊川吒枳尼真天」ののぼり
囲まれた小さな清水の前に立ち
持ってきた五円玉硬貨を優しく
洗ってみると、なんだか心まで
清らかになるようで不思議な感覚に

ここぞとばかり、お札や硬貨など
沢山のお金を、ザルに入れて洗って
いる方を見かけます

でも、妻いわく
ある本の解説によれば
自分のお金のうちの一枚を
全財産を代表した一枚として
洗えばよいそうです

「運気がさらに良くなりますように」
と願いつつ、洗った五円玉は
お参りの後にいただいた「融通金」の袋

袋裏の「融通稲荷縁起」には
「お受けになられた融通金は
後に礼金を附して奉納する
習わしになっております
常に財布の中へ入れて大切に
祈念してください」
とあります

袋の中には融通金の十円硬貨が

ここに、先ほど清めた五円玉を同封

大切にして、次回訪れた際に
奉納いたします

ゆっくりと境内を巡っていると
気づけばあっという間に時間が
過ぎていて、どこか旅の途中で
寄り道を満喫したような気分

豊川稲荷は“パワースポット”として
有名ですが、それ以上に
“歩くだけで楽しい場所”
だということを実感しました

豊川吒枳尼真天と如意宝珠

豊川稲荷を語るうえで
忘れてはいけないのが
御本尊である豊川吒枳尼真天
(とよかわだきにしんてん)
の存在

名前に「稲荷」と付いているので
神社だと思って訪れる人も多いのですが
(私もそう思っていました)
実は豊川稲荷は
曹洞宗・妙厳寺の境内にあるお寺

その中心に祀られているのが
この吒枳尼真天(だきにしんてん)

吒枳尼真天は、もともとは
インドの神さまが起源

仏教に取り入れられた際に
“人々の願いを叶え、福徳をもたらす存在”
として信仰されるようになった
といわれています

豊川稲荷では、お狐さん
眷属(けんぞく:従者の意)
として従う姿で知られ

商売繁盛・家内安全・心願成就
といったご利益を求めて
多くの人が参拝に訪れます

境内にずらりと並ぶ狐像の多さは
その象徴のようにも感じられます

そして、吒枳尼真天の象徴として
よく登場するのが
如意宝珠(にょいほうじゅ)

これは仏教における
“願いを叶える不思議な宝の珠”
智慧を授け、豊かさをもたらすシンボル
として大切に扱われています

吒枳尼真天は、宝珠を手にする姿で
表現されることもあり
「意のままに願いが成就する」という
意味合いが込められているそうです

境内のあちこちでこうした
吒枳尼真天宝珠のモチーフを
探しながら歩くのもまた楽しく
参拝がより奥深いものになります

豊川稲荷は単なる
“お稲荷さん”という枠を越えて
豊かで広がりのある信仰の世界に
触れられる場所だと改めて感じました

その後、ちょっと一息ついて
境内のお店で購入した
甘じょっぱい稲荷寿司
温かい甘酒…美味しかった

幸せのお裾分け

そして、今日も出会いました
この日 結婚式を迎えた
幸せそうなカップルの姿

思わず「おめでとうございます‼」と
声をかけると

「ありがとうございます」と
にこやかに弾んだ声

本当に、私たちは行く先々の神社で
こうした吉祥に出会います

「仲がいいからこうして
呼び寄せられるのかね」
とにっこり

私たちも、あと一週間で
38回目の結婚記念日

これまでもこんなふうに
結婚式を迎え幸せに包まれたカップルに
度々出会ってきました

時には境内に足を踏み入れた途端に
どこからともなく、笙(しょう)
篳篥(ひちりき)の厳かで美しい
雅楽の調べが聞こえてきた…
といったことも

これまで
信州の戸隠神社中社、善光寺、出雲大社
明治神宮では2回、香川の金刀比羅宮
湯島天満宮でも2回、乃木神社

府中大國魂神社
トルコ・イスタンブールのブルーモスク

そして今回の豊川稲荷神社

いつも、幸せそうに寄り添う姿を見て
こちらもほっこり

「いつまでもお幸せに♪」

豊川稲荷別院
また季節を変えて訪ねたいなぁと
心から思える素敵な場所でした

<情報>
場所:東京都港区元赤坂1-4-7
   東京メトロ丸の内線・銀座線赤坂見附駅
   又は南北線・有楽町線・半蔵門線永田町駅
   B出口から青山通り(国道246号線)
  沿いを徒歩4分

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